こんな夜に

早くも6月。
今年は本当に早くて、あっという間に年の後半。

一日一日を無事に終え、人生を消化していることの安堵感を持ちつつも、
私を取り囲む大切な人達が寿命に向かっているのかと思うと、目と耳を塞ぎたい。

このままで…。

こう思っても、この一瞬一瞬も過ぎ去って…。
永遠なんて、そんな有りもしないことを求めるから苦しいんだね。

だめだ、これ以上考えを進めるのはよそう。

夜が来て朝が来て、死んで生まれてを繰り返しながら、
この大きな循環の中で、我々は何のために存在しているのだろうか。

仮に80年かけて生きても、死後80年経てば生きた痕跡は殆ど無い。
こんなに必死に生きているのに。人間なんて、本当にちっぽけです。

こんなちっぽけな存在が悩んだり怒ったりするのだから、
その悩みや怒りなんて、もっともっとちっぽけ。

なのかな。。なのでしょうね…。

価値あるちっぽけな痕跡が、大きな時代を作り上げていて、
名も知らぬ花も、この世界を続けていくのに役に立っていて…。

そんな我々を愛おしいと思ってくれる大きな存在がいて、
生かされて、そしてまた呼び戻されて。魂はいつも愛されている…。

たったそれだけのことなのでしょう…。
それを徹底的に知るために生きているのでしょう…。

だとしても、ちっぽけな私はちっぽけなりに最大限に生きたいし、
今という永遠を強く強く残したい。私の魂に。

そして、全ての魂が愛されるべき存在なら、私の精神に多くの人を招き、
間接的ではあれ、それらの人達により一層の愛が注がれることを望む。



Aphrodite ～ｱﾌﾛﾃﾞｨﾃ～
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